2009年05月12日

ふたりの女はどこにいく・・

今に読まれる古典とはさまざまなバリエーションとなって伝えられている。
それは普遍性がそこに潜んでいるからである。


昨晩の「古典戯曲を読む会」でのある方の発言。

ん〜、そうだよなあと頷く。
古典は懐古趣味的関わりではなく同時代的な解釈によって常に新しい姿に変換され、
その時々の才能によって新しいアプローチで迫ってくる。
オリジナルと対比することによって今を鮮明に映し出すことができる。ということか。


ふたりの女はどこにいく・・三島由紀夫著「近代能楽集」の一編「葵上」が今回の声目だった。
三島の美しい台詞が随所にちりばめられ幻想的な雰囲気にそこはかとない狂気を感じる。

今から1000年ほど前に編まれた源氏物語から始まった光源氏と葵の上の物語は能「葵上」として再登場します。
室町時代、今から500年ほど前でしょうか。

三島の「葵上」はこれを元ネタに場所を現代の病院に変えて物語っています。



ふたりの女はどこにいく・・そして6月中旬から行われるSPAC春の芸術祭2009で芸術総監督宮城聡演出によって上演されるものも
「葵上」。
ただしこちらの作はオリジナルでもなく、三島でもなく、かつてアングラ演劇の旗手と呼ばれていた唐十郎作葵上「ふたりの女」を上演。
ふたりの女とはもちろん葵上と六条御息所。
唐版ではアオイと六条。

舞台は伊豆の精神病院。

「ふたりの女」初演からおよそ30年。
21世紀の今、どんな演出によって目の前に現れるのだろうか。
演じられる場所は日本平中腹にある舞台芸術公演にある野外劇場「有度」。それもまた楽しみ。


この「葵上」、偶然か策略かどうかは判断しかねますが、
袋井でも今月末に上演されます。

ふたりの女はどこにいく・・場所は袋井市の月見の里学遊館うさぎホール。
演出家中島諒人主宰月の劇場による演劇「葵上」および「熊野」。
こちらは三島作を舞台化。

一度この劇団の舞台を見ましたが、テンポ良い演出がその演目を引き立てていて好感をもちました。月の劇場の役者もよく鍛えられていて最後まで見応えがあったことを覚えています。
そしてこの演目。食指を十分に動かします。


おんなの確執はミレニアムを経てもつづいているようで・・。

はたしてふたりの女の行く末は?

その答えはそれぞれの舞台で。



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Posted by 柚木康裕 at 14:56│Comments(6)演劇・ダンス
この記事へのコメント
「ふたりの女」は、ぜひとも観にいこうと思っています!
唐作品を宮城さんが演出。場所は「有度」。わくわくしますね~。
Posted by SHIZU at 2009年05月12日 22:00
SHIZUさ〜ん。

そうなんですよ、「有度」なんです!

空の色が青から碧に変わる頃がいいんですよね〜。
夏の夕方って感じで。
背景の蒼く繁った緑がだんだん闇に包まれて・・

ん〜、楽しみ。

とにかく雨のないことだけ願う!
(結構多いんですよ、降られること・・。泣)

見かけたら声掛けますね〜。
ん、同じ日か分からないか?笑
Posted by (ユノキ) at 2009年05月12日 22:31
さっそく、三島由紀夫著「近代能楽集」を求めて
書店にいかなければ。。
というキモチになった久々の「古典戯曲を読む会」でした。
もつカレさまでした。
Posted by おっちおっち at 2009年05月13日 05:31
おっちさん

毎度ですー。

三島やっぱりいいですよね。
次回もお待ちしています!
Posted by (ユノキ) at 2009年05月13日 09:53
楽しかったです、読む会。緊張しておりましたが^0^

おまけになんと!わが袋井の月見の里の「葵上・熊野」のことまで記事にあげてくださってありがとうございます。

みなさま是非お出かけください^.^
Posted by suzuya at 2009年05月14日 13:04
suzuya さん

先日は袋井からありがとうございました!

いやいや、なかなか堂に入った読みっぷりでしたよ。
また機会あるときはご参加ください。

袋井は日曜日に出掛けようと思っています。
(ん〜、たぶん大丈夫だと思うのですか・・・。汗)
Posted by (ユノキ) at 2009年05月14日 13:25
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ふたりの女はどこにいく・・
    コメント(6)