2008年09月01日

この秋はしぞーかでアートざんまい。

誰が言ったのか、静岡は芸術に対する民度が低いという噂。
とくに現代アートはほとんど不毛地帯とか。
風評と切って捨てたいが、むむむ。

当たってる。

いや、「当たってた」と過去形で言いたい。

それはトーキョーから比べたらしぞーかなんて美術館は少ないし、ビッグネームの展覧会も少ないし、魅力的な企画展はないし、現代アートや写真を扱ったギャラリーはほぼないし、このあたりで開催されるアートと名の付くフェアってほとんどが手造り小物の販売フェアだし(それはそれで出掛けていったりもするのですが)・・・。

でもまぁ、それは仕方の無いことかもしれません。極端な言い方をすればアートって都市でこそ愛されるものですから。あるいは都市化した場所や人に愛される。
虚無。孤独。恍惚。陶酔。熱狂。強迫。溺愛。耽美。断絶。欲動。痕跡。記憶。神話。自由。抑圧。予兆。希望。

都市に似合う言葉はアートにもぴったりハマる。

求めている/求められているものがとても似ている。

でもそれは実は両者がモダンを出発-再をつけるべきか-の地点としていたからかもしれない。
モダンからポストモダンを経て都市と芸術はどうなったかというと・・。それは長くなるのでまた違う機会に。(じつはまだちゃんと説明できないと言いますか・・、ただ今勉強中なのです。笑)

明らかに都市ではないしぞーかにアートの花が咲き乱れていたらそれは社会的に問題があるということで、今のように目を凝らさなければアートシーンが見えて来ないくらいが正常なのではないか、と思う。もっとも全国的に癒しやセラピー、スピリチュアルが流行る昨今は街/個人の都市化への進行ともいえると思うのでいずれしぞーかのような地方でもアートの人気は確実に高まると見ている。(僕のまわりはすでにけっこうブームな感じ)

当然ながらアートはスノビズムやペシミズムだけで支えられてるのではなく(希望こそが支えであってほしい)、今でも「美」がもっともアートを魅力的に見せている要素であることは間違いない。ただしこの美が多様化しているところに今のアートの難しさがある。つまりいつだって注釈付きなのです。僕は現代病的関心をアート人気のひとつの側面として捉えているがやっぱり本流は「美の術」にあるでしょう。美が多様化しているように術も多様化している。その混沌としているところが面白さの源泉。一筋縄ではいかないのです。だから楽しい。

アートがどんどん多様化し関わり方も広がっています。鑑賞するだけでなく、もっと対話を出来る仕掛けを作ったり、ワークショップを行ったり、一緒に作品をつくることだってあります。知ったかぶりして絵の前で頷いている「だけ」がアートの楽しみ方ではありません。都市的生活者だけでなく僕のような田舎のお兄ちゃん(おじさんといったほうがよいか?笑)でもちゃんとアートは楽しめるのです。牧歌的にあるいは散歩的に楽しんだっていい。今のアートにはそんな楽しみを受け入れてくれるだけの強度がある。それは同時代を生きている魅力的なアーティストがたくさんいるからだと思う。作家と会話が出来る。これが現代アートの楽しみのひとつであり人気がでる大きな原因だと感じている。

まだまだ一般的にはなじみの薄いアートですが、今秋はしぞーかでも身近に感じられるチャンスがたくさんあることを知ってますか。実はアートの展覧会が目白押しなのです。
美術館のような従来の展示施設だけでなく、さまざまな場所でいくつかの大きな規模の現代アート企画展が開催されます。ひとつは去年も開催された静岡アートドキュメント。今年も街中を使って開催されるようです。(まだ情報はHPにはアップされてないようです。去年の情報はここをクリック
駿府公園内の元小学校だった場所で活動しているCCC大道芸ワールドカップin静岡期間中になにか企画しているようだし。
先日話しをしたアーティストも企画展を構想中ということだったし、実は僕も(無謀にも!)アート展を開催しようと準備中なのです。もちろん作家の個展はいたるところで行われているのですが、今秋の特徴としては様々な作家を集めた企画展が多いということ。企画展の少ない静岡で同時にこれだけの企画展が観れることは珍しいのではないかな。また11月22日、23日は毎年恒例の青葉シンボルロードでアートと音楽の野外イベント、ストリートフェスティバルinシズオカもあります。このようなアートイベントでは思いもよらないアートに出会えるチャンスもありますので期待したいです。

美術以外のアート(arts)にも目を向けてみれば、静岡の舞台芸術をひっぱるSPACの秋シーズンの演劇(宮城芸術総監督演出のハムレットは要チェック!)や静岡で活動している幾つかの劇団の本公演も楽しそうです。

風景ルルルその中で今一番のオススメはこれ!
今秋のしぞーかのアートシーンをひっぱる期待の大型企画!
静岡県立美術館6年ぶりの現代アート企画展

「風景ルルル」展
 11月3日(土)~12月21日(日)

出品作家
鈴木理策(写真)
ブライアン・アルフレッド(写真)
内海聖史(絵画)
柳澤顕(絵画)
高木妙恵子(絵画)
小西真奈(絵画)
照屋勇賢(インスタレーション)
佐々木加奈子(写真)

*括弧内のジャンルは目安として僕が勝手に分けました。あしからず。

日程などの詳しいことは県美HPまで。↓
静岡県立美術館HP

8名の現代美術家の方が参加する県美のオリジナル企画。
好きな作家や観たかった作家など僕的にかなりナイスな人選で本当に楽しみ!「やってくれるよ、県美!」って感じです。
鈴木理策氏のオリジナルプリントはホント楽しみ。ある筋からの情報によると(どんな筋だ!笑)このために新しいプリントを出品するらしいですよ。待ち遠しい~。



そんなわけで、しぞーかでアートざんまい。始まります。


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Posted by 柚木康裕 at 13:36│Comments(6)アート・美術
この記事へのコメント
こちらが新ブログですね。
昨晩はありがとうざいました。
例の話はまたゆっくりとしましょうか。
Posted by おっち at 2008年09月02日 05:40
いいですね〜!
静岡で現代アートざんまい!
さまざまな視点で、この世界をまた再発見できることは、人間性や社会を豊かにすることだと思います。アートの分野での,広がりや可能性に期待しております。いろいろな、視点や情報、楽しみにしております♪
実は,身近で楽しめるということが広まったらいいですね〜
Posted by kana★kana★ at 2008年09月02日 06:07
> おっち さん

昨日は読む会への参加ありがとうございました。
楽しい時間となりましたね。

例の話しはいつでも声掛けてください。
お待ちしています。

> kana★ さん

どうも〜。
いよいよアートブログ始めました。
つたない記事ですがどうぞよろしくです。

>さまざまな視点で、この世界をまた再発見できることは、
>人間性や社会を豊かにすることだと思います。

僕もまさしくそう感じています。
一緒に盛り上げていきましょう〜。
Posted by (ユノキ/ヤスヒロ)(ユノキ/ヤスヒロ) at 2008年09月02日 13:40
こんにちわ。
念願のブログ開設おめでとうございます!
丁度、劇団渡辺さんが公演される月見の里学遊館も今後名アートスポット
になっていきそうな予感がします。

詳細はともあれ、村松正之展へ是非目と足をお運びくださいー
Posted by オクナカ at 2008年09月04日 21:46
> オクナカくん

書き込みありがとう。
僕も今回のことで知ったけど、月見の里学遊館は要チェック!だね。

村松正之展の搬入手伝ったんだね。
みんなどこかで繋がっているよね。
是非観に行きます!
Posted by (ユノキ/ヤスヒロ)(ユノキ/ヤスヒロ) at 2008年09月04日 23:04
eしずおかブログにご参加いただきありがとうございます。
静岡発のブログサイトで、みなさんの毎日がさらに楽しくなりますように!
Posted by eしずおかブログスタッフ at 2008年09月06日 06:25
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