2008年10月27日

方丈記と風景

行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし。世の中にある人とすみかと、またかくの如し。


ご存知、鴨長明の方丈記冒頭です。


先日観たよどみに浮かぶうたかたは、消えること無くそこに佇んでいた。
こまったことにとても美しく。

もっともそこは川ではなく池のような場所に見える。
横須賀城跡の小高い場所からみる限りでは。

水は流れず淀んでいくだけだ。
そんな場所で真っ白いうたかたはぴったりと寄り添っている。

方丈記と風景

淀んでいる水に浮かぶ消えないうたかたが美しく見える。
本来美しく見えるはずの無い事物が美しく見える。
どうしたものか。

このインスタレーションは大学で美術を学んでいる女子学生の作品。
そしてこの作品は彼女と仲間達で出展している「遠州横須賀街道ちぃっちゃな文化展」での企画「アートかくれんぼ」の1作品でもある。水を適量入れて半分ほど沈ませた白い風船を街の中にある小さな池にたくさん浮かべた作品。

水の流れない池。

寄り添ううたかた。

真っ白。


永遠の時間を内包しているがごとく佇むその姿もまた無常である。
消えないうたかたにはたして自覚はあるのか。

その池もそのうたかたもその白もいずれは朽ちる。
今現在、朽ちているという自覚を永遠と呼べればいいな。


それにしても白はまぶしく美しいのである。


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Posted by 柚木康裕 at 02:21│Comments(0)アート・美術
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