2008年10月10日
無辺の風景

桔梗、雑草、白椿。
正木美術館40周年特別記念展
「- 禅・茶・花 -」
*写真はHPより転載
室町時代や桃山時代あたりの掛け軸や茶碗などの作品群のなかにその姿があった。
国宝や重要文化財にも指定されている作品も少なくない。
その中にあっても、存在感を十分に示していた。
(須田さんの作品は存在感のなさが良いので、この表現は矛盾しているのですが)
花というのはその一瞬の美しさにおいて愛でられているはずですが、
彼の草花はけっして枯れることなく永遠にその美しさをたもつ。
その美しさとは一体なんだろう。
彼が語っていた言葉を思い出した。
「人間が人のために作ったものは、本物の花にない魅力があると思う。」
これは作り物なんだ。本物の花ではない。
草花の背後には人がいるということか。
この美しさとはつまりは人のそれに通じているということか。
彼の草花を見ると僅かなバイブレーションが伝わってくる。
それはきっと人の生の振動。
いつでも共鳴できるすべを持っていたい。と思う。